肖像権に著作権、Webサイトを運営する上で注意するべきポイントとは
自分でも知らない内に法律を犯してしまっているかも?
ブログやホームページなど、テキストだけでも面白いサイトは面白いのですが、やはりWebサイトを彩るのは画像や動画などの視覚的なコンテンツですよね。
最近では携帯カメラが一般的となったため、誰でも気軽に写真や動画を撮ってそれをWeb上にアップロードできるようになりました。
それと同時に、気軽にアップした写真や動画が原因となってトラブルが起きてしまう、なんてことも増えているようです。
そこで本記事では、Webサイトを運営する上で注意するべきポイントをお教えしたいと思います。
トラブルの代表格、肖像権に著作権
まずパッと思いつくのが、肖像権に著作権という2つの権利です。
これらは以下のような性質を持っています。
肖像権とは
自分の姿や形を無断で撮影されたり、その姿を無断で公開されない権利。
つまり裏を返せば、他人の姿を無断で撮影したり、その姿を無断で公開してはいけないというルールのことです。
ただし全てがダメだという訳ではなく、本人の許可を得ていれば当然公開は可能ですし、許可を得ていなくとも一般に我慢すべき程度(例えば、お祭りの写真の群衆の中に自分が写っていたなど)であれば肖像権の侵害にならないこともあります。
肖像権を侵害しないための対策
なるべくなら、見ず知らずの他人が写真や映像の中に入り込まないようにしましょう。
仮にどうしても他人の姿が写ってしまうようでしたら、Webサイトにアップロードする前に、写り込んでいる人の顔をぼかすなどの処理をして個人を特定できないようにすると良いでしょう。
著作権とは
音楽や映像、文書などといった情報(著作物)を、権利者の許可を得ていない第三者に利用させない権利。
言い方を変えれば、他人が作った者を勝手に複製して公開したりしてはいけないというルールのことですね。
どこからどこまでが著作物かと言うと線引きが難しいですが、一般的にその人が作ったオリジナル性が高いと思われる物には全て著作権が発生していると考えて良いでしょう。(※ちなみに、このサイトの記事の内容にも著作権が発生しています。)
著作権侵害は肖像権とは違い、逮捕(つまり刑事事件)にまで発展するケースがあるため、より注意が必要ですね。
著作権を侵害しないための対策
他人の著作物を自分のWebサイトで扱わないことが第一ですね。
第二に、仮に著作権がありそうだと思われるコンテンツを自分のWebサイトで扱う場合、そのコンテンツの出自を明確にしておきましょう。
つまり、引用元を明記して他人の著作物であるとはっきり書いておくんです。
基本的に著作権は親告罪(権利者が告発しないと発生しない罪)ですので、著作者にとって不利益にならない利用方法であればお咎め無しとなるケースが大半です。
また、仮に著作者から削除要請などの「警告」を受けたとしても、その「警告」に対して素直に従い謝罪をすれば、やはりこちらも大事にはならないことが多いです。
ただし、ミュージシャンの音楽データや映画などの映像データのアップロード/ダウンロードについては現在は刑事罰化されているため、こちらは一発で逮捕されてしまいますので注意しましょう。
Webサイト運営、その他の注意点
さて、代表的なトラブルの元の肖像権と著作権についてはお話ししましたが、それらの他にも注意するべきポイントがいくつかあります。
ざっと挙げると次のようなものですね。
- 特定の個人を攻撃するような言動、煽り
- 他者のWebサイトの掲示板やコメント欄で罵詈雑言を吐くような荒らし行為
- 嘘、デマの拡散
インターネットのように自分の顔も相手の顔も分からないような環境だと、どうしても人は少し横柄な態度を取ってしまいがちです。
なので、こういった他人の感情を不快にするような言動が、現実の世界に比べて多く見られます。
これらの行為を見かけた場合、基本的には無視するのが一番の対処だと思ってください。
下手に反論したり、煽り返したりすると、大抵の場合は火に油を注ぐ結果にしかなりません。(※これが俗にいう「炎上」というやつです。)
もちろん、これらの行為を自分がするべきではないというのは、言うまでもありませんよね。
トラブルを避けて、楽しく運営しましょう
Webサイトは見ず知らず、それも不特定多数の人に見られる可能性があるため、注意しながら運営しないと余計なトラブルに発展してしまいます。
しかし私は、これらの多くは人として普通の感性を持っていれば避けられるトラブルだと思います。
自分の顔も相手の顔も見えないからこそ、ほんの少し他人に対して注意と思いやりを持って行動をすれば、きっとそのWebサイトの運営は上手く行きますよ。