SEOについて、Google社員の発言を裏読みしてみる
Google社員の発言をまとめた記事を読みました
先日私は、SEOラボさんの「Google(グーグル)の人が言及するSEO対策9つのポイントと検索ランキング1位に必要なこと」を拝読したんです。
この記事は元々は、Web担当者Forumさんの記事「ズバリ、検索で1位になる方法をこっそり教えてください!/グーグルの金谷武明さんに聞いてきた」を分かりやすくまとめたものなのですが、何となく違和感というか、言葉の裏に何かが見え隠れしているような気がしてならなかったんですね。
ほら、人を騙すには嘘の中に真実をひとつまみだけ混ぜる・・・みたいな。
Google社員の金谷さんの言っていることは一見正しいですし、SEOに成功しているサイトを見ると彼の言っていることが正解のようにも思えるのですが、なーんとなく喉に引っかかる物があります。
そこでちょっと邪推なのですが、このGoogleの人が言っていることを裏読みしてみたいと思います。
Google社員、金谷さんの発言一覧
SEOラボさんがざっくりとまとめてくれている、金谷さんの発言は次の通りですね。
- Googleの検索順位は200以上のアルゴリズム要素によって決まる
- そのキーワードを検索したユーザーに役立つサイトを作る
- Googleの目的は、ユーザーが検索した意図に沿って関連性の高いコンテンツを提供すること
- ユーザーにとって有益なサイトを作れば、自然と検索順位が上がってくるはず
- Webマスター(Webサイト運営管理者)は、Googleと相性の良いサイト作りのガイドライン「検索エンジン最適化スターターガイド」を読むべき
- ユーザーの行動の変化をヒントに新しいコンテンツを考える
- クロールとインデックスの仕組みをしっかり理解する
- モバイルにしっかり対応したサイトを作ることが大切
- サーチコンソール(Google Search Console)に登録する
順番に1つ1つ、じっくりと時間を掛けて裏読みして行きたいと思います。
Googleの検索順位は200以上のアルゴリズム要素によって決まる
アルゴリズム要素の数、これについては疑う余地はありませんね。
と言うか疑っても仕方のないところです。
ですが、この200以上の要素の優先度が全て同じレベルかと言われると疑問が残りますね。
恐らく、200以上あるアルゴリズムの中で特に優先度が高い要素は20~40個ほどだと推測します。
根拠と呼べる物はありませんが、しいて言えば80対20の法則(通称パレートの法則)ですかね。
小規模な仕組みには当てはまりづらいこの法則ですが、200以上の要素が複雑に絡みあうGoogle検索アルゴリズムの仕組みであれば、意外とこの法則に当てはまるのではないかと思います。
ただし当然、その重要な要素が何かまではこの発言からは読み取れませんね。
そのキーワードを検索したユーザーに役立つサイトを作る
SEOを真面目に勉強していれば、誰もがこういったサイトを作り始めるはずです。
この発言の裏には、おそらくですが記事中のキーワード含有率などがSEO攻略の鍵だと言っている気がしますね。
例えば記事タイトルにキーワードを含めるというのは現代SEOでは常識ですし、記事中のキーワード含有率・出現率もちょっと前の手法ですが私は未だに効果があると考えています。
そのキーワードを検索したユーザーに役立つサイトにするためには、まずGoogleの検索エンジンに対して「この記事は○○を探しているユーザーのためになります」というアピールをしなければなりません。
そのためには、Googleの検索エンジンが「この記事は○○に関する記事なのだ」と判別できなければならない訳ですから、ターゲットとするキーワードを意識して記事やコンテンツを作ることは非常に重要だと思います。
Googleの目的は、ユーザーが検索した意図に沿って関連性の高いコンテンツを提供すること
これはGoogleが設立当初から一貫して言っている理念ですね。
パンダやペンギンの影に隠れて目立ちませんが、ハミングバードアップデートというのはこの理念の影響を強く受けていると思います。
ただし逆に考えれば、こういうことを目標として掲げているうちは「今はまだ100%できていない」と言っているようなものなので、ひとまず置いておきましょう。
今後どうにでも変化してしまう要素なので、直近では考える必要性はありません。
ユーザーにとって有益なサイトを作れば、自然と検索順位が上がってくるはず
この発言が私は一番気になっているんですよねえ。
一見正しそうですし、現代SEOの基本とも言えるホワイトハットな発言ですが、少し疑問も残ります。
まず第一に、このサイトはユーザーにとって有益なサイトであると、誰が判断するのかが不明な点です。
まさか、ロボットが記事の中に散りばめられた単語を読み込み、有益無益の判断をする・・・?
100年後のGoogleならもしかしたらやってくれるかもしれませんが、この記事を書いている2015年現在、インターネットが誕生してまだ50年ほどしか経っていませんし、Googleの発足は1998年の9月なのでこちらもまだ20年も経っていません。
つまりまあ、そんなことをロボットにさせられるぐらいのデータは、さすがのGoogleと言えども貯まってはいないと思います。
するとその記事の有益無益を判断するのは、結局のところ現在ではユーザー本人しかいない訳です。
しかしユーザーがGoogleに対して「Googleさん、この記事は良かったですよ」などとレポートを送る訳はありませんから、Googleはユーザーの行動の何かを観察してその記事に対する評価を決めているのだと思います。
その行動とは一体何なのか?そこを突き止めることが重要な気がしますね。
Webマスター(Webサイト運営管理者)は、Googleと相性の良いサイト作りのガイドライン「検索エンジン最適化スターターガイド」を読むべき
これは・・・まあ読むべきでしょうね。
すでにSEOを学習した人にとっては毒にも薬にもならないような内容ですが、これからWebサイトを運営しようと考えている人にとっては非常に役立つ内容だと思います。
また、SEOに行き詰まってしまった場合などは、原点に立ち返るという意味で読んでも良いかもしれません。
>> 【参考】Google検索エンジン最適化スターターガイド
ユーザーの行動の変化をヒントに新しいコンテンツを考える
この発言についてはあまり気にし過ぎない方が良いでしょうね。単なる目眩ましでしょう。
当然、Googleはユーザーに寄り添うような形で検索アルゴリズムをアップデートさせて行きますが、結局のところやってることは大して変わらないのです。
正攻法のSEOができているのであれば、ユーザーの行動の変化云々は気にする必要はありません。
クロールとインデックスの仕組みをしっかり理解する
この発言の裏には、クローラーと呼ばれる検索ロボットがどういった仕組みで動いているのかをちゃんと理解した方が良い、という意味が込められている気がしますね。
SEOの基本ではあるのですが、こういうことをわざわざ言うってことは対策がきちんとできていないWebサイトが多いってことでしょうか?
※これらの対策についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
モバイルにしっかり対応したサイトを作ることが大切
最近流行りのモバイルフレンドリーってやつですね。
これは2015年現在、そこまで大きなSEO要素ではありません。
しかし今後作られるサイトは全てモバイル対応となってくるでしょうから、ただちに影響が無かったとしても対応せざるを得ないでしょうね。
要は流行の波に乗り遅れてはいけないってことでしょう。この発言には特にそれ以外の意味は無いように思えます。
サーチコンソール(Google Search Console)に登録する
以前はGoogleウェブマスターツールと呼ばれていたものです。2015年に名称が変更されたんですね。
これに登録すればSEOに関するヒントやサポートを得ることができる、我々のように検索上位を目指すWebサイト管理者にとっては必須のツールと言えます。
しかし、Googleがこういったツールを無償で提供するのも、実はちゃんとした理由があります。
Googleの目的は世界中に散らばるWebサイトの情報を集め、それをビッグデータ化してさらなる検索アルゴリズムの向上やサービスの展開を目指すところにあります。
そしてそういった情報を集める際には、外部から集めるよりは内部に侵入して集めた方がはるかに効率が良いです。
もうお分かりですよね?
サーチコンソール(旧称ウェブマスターツール)というのは、我々をサポートするという名目の元、我々のサイトの情報を収集するためのツールだったりするんです。
ただしまあ、非常に役に立つツールであることに変わりはないので、普通に使っていて大丈夫だとは思います。
あくまでも裏読みをするなら、Google側にもそういう(情報を集めたい)事情があるだろうなってだけです。
>> Google サーチコンソール(旧称ウェブマスターツール)
様々なニュースや情報に惑わされることなく、淡々とSEOを行いましょう
とまぁ、Google社員の金谷さんの発言について、色々と裏を読んでみました。
彼の発言について何となく違和感があったため記事にしてみましたが、もしあなたがSEOを成功させたいと思うのならばこの私の発言・推測に対しても鵜呑みにするべきではありません。
結局のところ、自分で経験を積んで、「これが正しいだろう」と思える物を自分の中に蓄積していかなければ、SEOにおいて成功はありえないからです。
ですので、日々流れてくる様々なニュース・情報に惑わされることなく、淡々と自分のサイトを作り上げて行きましょう。
それが、最も成功に近い道だと私は実感しています。