最新のSEO対策、仮想滞在時間が攻略の鍵か!?
最近のSEOは以前に比べるとより立体的になってきました
立体的・・・という言い方が正しいかどうかは置いておくとして、最近のSEO対策とそれによって得られる結果を分析していくと、少なくとも以前に比べてより多方面からのアプローチがされているなと感じます。
以前のSEO対策は、ページ内のキーワード出現率の調整や被リンク構築など、非常に平面的(表面的)なものでしかありませんでした。
ところが、ここ数年の検索順位の傾向を見てみると、サイト内リンク構造の最適化から始まり、文章の長さ、総単語数、画像の多さ、発リンクの数、などなど、1つのページから読み取れる様々な要素を多角的に分析して順位が決定されているのが分かります。
そのため、以前はよく見かけた情報の全く無いページというのが、検索結果に全く上がってこなくなりました。
その中でも、特に最近影響が大きそうだと思った要素について、今回はご説明したいと思います。
2016年以降は仮想滞在時間がSEO攻略の鍵になるかも!?
この記事を書いているのが2015年の11月なのですが、ここ最近の検索結果の傾向として、次のような特徴を持ったページがよく上位に表示されていますね。
- 比較的長い文章が、写真や画像と共に記述・記載されているページ。
- そのページ単体での情報量は少ないが、サイト内にある各コンテンツへのリンクが分かりやすくまとめられているページ。
この内、前者のページは以前から提唱されているコンテンツSEOに当たるので、まあ妥当だなと納得できます。
ですが、後者のページは一見するとそのページ内での情報はほぼ無に等しい(他のページへのリンクしか見当たらない)ので、なぜこれが上位表示されるのだろうかと疑問だったんです。
ただ、後者のようなページは結構見つかるので、Googleの気まぐれではなく何か理由があるのだろうと仮説を立てました。
そしてたどり着いた結論が、サイト内においての「仮想滞在時間」です!
仮想滞在時間とは何か?
仮想滞在時間とは、Webサイトにおける既存の概念である「滞在時間」とは別の物であると区別するために私が作った造語です。
念のためおさらいしておきますと、Webサイトにおける通常の滞在時間というのは次のように計算されています。
例えば、ユーザーがあなたのサイトをページ1→2→3と順番に10分ずつ閲覧し、その後ブラウザを閉じたとします。
この時、ユーザーがあなたのサイトを見ていた時間・・・つまり実際の滞在時間は、3ページで合計30分ですよね?
しかしGoogleアナリティクスのようなWebサイト分析ツールでは、最後のページの閲覧時間は考慮されず、滞在時間は3ページで合計20分として算出されるのです。
なぜなら、Webサイトにおける滞在時間とは「そのページの閲覧開始時刻と閲覧終了時刻」の間ではなく「そのページの閲覧開始時刻と次のページの閲覧開始時刻の間」だからです。
これは、WebサーバーへのHTTPリクエストがページの閲覧開始時にしか行われないという仕組みのために起こる、仕方のないことなのです。
閲覧ページ | 閲覧開始時刻 |
---|---|
ページ1 | 18時00分 |
ページ2 | 18時10分 |
ページ3 | 18時20分 |
※HTTPリクエストは閲覧開始時にしか送られない。そのためWebサーバー側で計測できるのは18時00分から18時20分までの間だけ。
それに対して私が定義する仮想滞在時間とは、実際にユーザーがそのサイトにどのぐらい長く留まるかを、そのページの構成要素から仮想的に算出したものになります。
先ほど述べた例で言えば、1ページ内に物凄い量の情報が詰まっているのなら、きっとユーザーは長い時間このサイトに滞在するだろうとGoogleは仮想します。
また逆に、そのページ内の情報量が少なくとも、そこに貼ってあるリンク先のページのそれぞれの情報量が多ければ、やはりユーザーは長い時間このサイトに滞在するだろうとGoogleは仮想するのです。
そうやって、実際に計測される滞在時間とは別に仮想的な滞在時間を算出し、それを最近のGoogleは評価の対象にしている印象を私は受けるのです。
Googleは現在の技術では不可能なことを目標として掲げる企業です
本記事での私の主張は、Web技術やSEOに詳しい方からすれば「何を馬鹿なことを言っているんだ」と一笑に付されるかもしれません。
そのぐらい仮想滞在時間とは、今現在においては形の見えない、ふわふわとした概念でしかないからです。
ただ、忘れてはいけません。
Googleという企業は、現在では達成不可能だと分かりきっていることを目標として掲げる恐ろしい企業なのだということを。
Google にとって一番であることはゴールではなく、出発点に過ぎません。Google では、まだ達成できないとわかっていることを目標に設定します。そうすることで、目標達成に向けて全力を尽くし、期待以上の成果を残せるからです。
冒頭でも述べた通り、最近のGoogleの検索結果はより多角的にページを評価して順位付けをしている傾向にあります。
ですので、おそらく近い将来、私の言う仮想滞在時間という概念をGoogleは私の想像をはるかに超えた方法と精度でもって実現してくるのではないかと思います。